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記憶の中へ

スタッフのうえおかです。
先日、養源寺のギャラリー「逢む」にて開催中の「HOUSE」展に足を運びました。

とある人物=わたし

の、「記憶」がキーとなるこの展示会。
北海道出身で、現在東京に暮らす「わたし」は、故郷にある白樺の林の記憶をうちに生活しています。

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子供の頃の記憶が、今につながり、影響を与える。
これは当たり前のことですが、記憶という形ないものを、どこかで大切にし、その大切にした記憶がまた、新しく今をつくり出す不思議を感じられる、「HOUSE」はそんな静かな空間でした。

それは、誰かの心の中に入るかの様でもあり、また、自分の中の「わたし」に出会う、静かな時間でもありました。


僕は幼少の頃、ほとんど毎日を用水路でのザリガニ取りに費やしました。
それが僕の自然や遊びに対する原体験です。
そして、最近通い始めた職場の近くに、その原体験的風景に似た田んぼや用水路が広がっています。
人が故郷に帰る様に、僕の時間もまた、故郷に似た風景を今に映し出します。

そんな現象の不思議を考えさせられる空間、それが僕にとっての「HOUSE」でした。

みなさんも是非「HOUSE」展に足を運び、その静かな空間の中に自分なりの「わたし」を探してはいかがでしょうか?

(作品はお手に取ってご覧頂けます。「わたし」のものがたりが肌で感じられます。
 尚、展示販売もしておりますので、「わたし」のものがたりを持ち帰ることもできます)


うえおかゆうじ

 





10月28日、HOUSE2日目


10月28日の&SCENE手創り市開催は天候不順の為中止となりましたが、HOUSE展には開店前よりたくさんのお客様に見舞われました。

まだまだギャラリーとしても、それをサポートする&SCENEとしても不足はありますが、様々なことを少しづつ改善してゆけたらと思います。

在廊して頂いた作家さん、
悪天候の中会場へ訪れてくれた皆さま、
本当に有り難う御座いました。

HOUSE展は11月4日まで開催しております。 
お近くにお立ち寄りの際には是非ともご来場下さい。

会場内の写真はコチラ↓

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明日もご来場をお待ちしております。

名倉






本日中止・・・ですが!!

10月28日、&SCENE手創り市は天候不順と

午後からの雨の予報により中止と致します。


手創り市は中止となりますが、

ギャラリー逢むでのHOUSE展は開催しておりますので是非ともご来場下さい!!


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次回の&SCENE手創り市は12月23日開催となります。
皆さまのご応募、ご来場をお待ちしております。

&SCENE手創り市

 




HOUSE展、初日スタート!!

本日よりスタートしましたHOUSE展は、作家さんものんびりと在廊し、訪れるお客様と歓談を楽しんでおりました。
(途中、地域のケーブルテレビさんの取材もあったそうで嬉しい限り。)


HOUSE展ではイメージの源泉となった"小さなものがたり"というものが御座います。
小さなものがたりとは、言ってみれば個人のものがたりです。
とある人のものがたりを構築し、そこからHOUSEは生み出され、そこに様々なつくり手が参加をしております。
HOUSE展は11月4日17時まで開催しておりますので是非ともご来場下さい!!

会場、参加者の作品をご紹介。

革靴をつくる作家、HAKUさん。明日も在廊していただけます!!

ガラス作家の森谷和輝さん。今回は福井から出展をしております。

紙モノ作家のpan companyさん。写真の作品はカードそのものになります。明日在廊致ます。


明日、28日は&SCENE初開催です。
皆さまのご来場をお待ちしております。


名倉




&SCENE開催直前ルポ:後編 10月17日のこと

&SCENE開催直前ルポ:前編は「こちら」をご覧下さい。



&SCENE開催直前ルポ:後編 10月17日のこと



養源寺に新しく誕生するギャラリー・「逢む」。その工事がほぼ完成を迎えました。

今回のルポは、「逢む」の設計・施工を担当したいわもとさんと共に、その空間をつくり上げた住職さんの奥さん、山田さんのインタビューから始めたいと思います。



ギャラリーがほぼ完成したという事ですけど、その事について今感じている事などを教えてください。


「いわもとさん親子が頑張ってくれて、最初思い描いていた想像以上の出来で驚きました。大満足です」


什器なども配置されましたが。


「什器もすごくぴったりで、もう何も言う事ないです。いわもとさんに頼んで良かったです」


&SCENE手創り市が開催まで二週間を切りましたけれど、今のお気持ちはいかがですか?


「トラブルなどなく、みんなが楽しく終われたらいいなと思っています。楽しみです」


山田さん自身が、今回手創り市と関わる事によって考えた部分、感じた事など教えてください。


「不安と期待と、ずっとそれの繰り返しで、いわもとさんや名倉さんと話す事も多くなったので、話していくうちに色々な事がわかって。今は不安よりも期待の方が」


大きくなったんですね?


「はい。それ以外の人たち、多数の人が来るので、今までとは全く違うお寺になっていく不安はあります…でも、今のままじゃいけなかったので、すごいいい事につながればいいなと思います」


今のままじゃいけなかった、についての考えを詳しく教えてください。


「お寺が本来、もっと大衆のものだったのが、どんどんそういうものから離れていってしまって、宗教なども疎遠されがちになってしまったので、そういうのがなく、みんなが楽しく共有出来るスペースであればいいなと思います」


より広く色々な人とつながれる様になれば?


「はい」


ありがとうございます。次の質問です。いわもとさんのお父さん、善兵衛さんとはどんなお話しをされましたか?


「お父さんは、朝6時くらいからこのお寺に来て、夜中までずっと小屋をつくったり、ゴミを片付けたり、もうずっーと働いていて、尊敬します。よく頑張ってくださって。ありがたいです」


大工さんたちはどうですか?


「大工さんたちもすごく仲良くなって、すごい楽しい雰囲気で現場もやられていて、色々と相談しながら出来たので、すごい楽しかったです」


何か困った点はありましたか?


「例えば、素人とプロの違いで、話がうまく噛み合わなくて、イメージとは違う扉が出来てしまったのですけど、それも快く直してくださって。なので感謝でいっぱいです。だから、妥協がなく出来上がっているし、こちらが我慢した所は一個もないです」


最後に一言あれば。


「名倉さんにいわもとさんを紹介して頂いた事に感謝です。彼女との出会いが、一番大きい収穫ですかね」



次にお話しを伺ったのは、&SCENEの会場となる養源寺の住職さんだ。


ギャラリーの方がいよいよ完成という事で、弘法大師様も飾られました。ギャラリーに飾られた弘法大師様を初めて見た時にどんな事を感じましたか?


「綺麗でしたね。前の三寶堂は暗いイメージがあったもので、家内に全部任して、内装のデザインだとかは、私は立ち入らないで家内にやって貰ったんですけど、任せて良かったなと率直に感じましたね。私だったらああいう風には出来なかったでしょうし。弘法大師様も喜んでると思いますけどね。笑って見えますもん。


鏡みたいなものですね?


「そうだと思います」


もう何ヶ月も手創り市に関係する人たちと関わってきて、何か感じている事はありますか?


「いや、しっかりやってますね。名倉さんがB型だからあそこまでなってると思います。うちの上さんもB型なんですけど、集中してひとつの目的を貪欲を通り越して変態的に突き詰める感じがしています。名倉さんはそうだと思いますね。その事に関してはすごいなと思いますけどね。住職が血液型で人を判断していいのか? って所はありますけど(笑)色んなイベントがうちでもありますけど、コンセプトがすごいしっかりしてて、それに対して妥協がないというのを感じますし」


込める力みたいなものですかね?


「そうですね。ものすごい脱線しちゃいますけど、僕の考え方なんですけど、子供の頃からずっと僕、絵を描いてまして、なんで絵を描くのかな? っていつも考えるんですけど、別になんで絵を描くか、わかってないんですよね。絵を描くとどうなるかっていうと、気持ちいいんですよ、すごく(笑)もういやらしい意味で。ものすごく気持ち良くて。結局言葉で説明出来ない所があったりして、脳科学だったりで説明する事は出来るんでしょうけど、アドレナリンみたいなものが絵を描いてると出て。で、誰しもそういうものがあると思うんですよね。うちの家内も絵を描くんですけど、家内の場合、絵を描きたいっていうエネルギーをギャラリーづくりに転換しましたよね? いわもとさんもそうだと思うんですけど、誰しもがエネルギーってものが勝手に湧き出て来ちゃうと思うんですよね。その湧き出るエネルギーの処理方法っていうの人によって違うと思います。その人を取り巻く環境が湧き出ちゃうエネルギーの発散方法をつくると思うんですよ。で、結局その根源的なエネルギー自体っていうのは、みんな湧き出ちゃってて、その処理方法に困っちゃうと、人を殺めちゃったり、万引きしちゃったりなのかなと思います。」


はい。


「だから、純粋な処理方法を探すべきだと、いつも思うんですよね。別にこれが不純な方法だとは思いませんけど、人によってはそれはギャンブルだったり、風俗であったり、色々数え上げたらきりないですけど、沸き上がるものに対してどんどん処理していくと。で、絵を描く事っていうのももちろんそうだと思うんですけど、結局それを発散して表現する、自分の中にあるエネルギーの投影をする訳じゃないですか? 物づくりに関しては。自分の脳とか頭とかじゃなくて、禅宗でいう、丹田(へその少し下のあたり)って部分があるんですけど、その丹田から湧き出て来ちゃうものを、自分の五体を使って、キャンバスだったり、建築物だったりに向ける。ある人は会計でアドレナリン出まくっちゃうみたいな。方法はいくらでもありますけど、結局それを純粋に出し切れて、つくり上げられてるものが芸術作品だと思います」


「手創り市っていうのは、ものづくりを表現とする人々の集まりじゃないですか? これは言葉でもなく、僕、芸大出てますけどなにか?みたいのでもなくて、例えばその作品を森美術館のバイヤーに評価されてるとか。それはそれでお金が入って来て生活は安定するかもしれないけど、それが芸術作品だという評価はちょっと違うように思います。その人自身のエネルギーが唯一無二のものであって、それ見た瞬間に、作品自体エネルギーの塊だからぶっ飛ばされるに決まってるじゃないですか? カメハメ波と一緒ですよね。」


それを名倉くん、いわもとさん、手創り市に関わる人たちに感じるという事ですか?


「それを感じますね。やっぱり。すごい緻密だし、隙がないなって思いますね。俺なんかそれ出来ないんですよ、結局。逆にクリリンみたいなもんで、フリーザ見て強さだけわかるみたいな(笑)」


「で、物を見て、その人を感じるっていうのが本当だと思うし、それって目に見えない力だと思ってます。目に見えない力があるのか?ないのか?って言ったら、わかんないって言うのが一番本当の答えだと思うんですけど、いずれにしろ、放射能飛んで来てガイガーカウンター近付けるとピーピーピーピー鳴るじゃないですか? あれって目に見えない力ですよね? 俺はあると思ってるんですけど。その人の情念が作品に乗り移るんだと思うんですよ。つくった物に対して。それが物体、としてあって、それを感じた人が買っていくんじゃないかな?って俺はいっつも思ってるんですけどね。めちゃくちゃな話しになってますね(笑)」


いやいやいや(笑)


「で、何聞きたいんでしたっけ?(笑)」


&SCENE手創り市が始まりますけれども、期待している部分でしたりとか、今の気持ちを聞かせてください。


「お寺というものは人間が最終的に行き着く場所であるとともに、寺小屋なんかがそうで、生あるものの学び舎としても存在してきたんじゃないかなと思ってます。

時代の変化とともに寺は内容を変え、人が亡くなったときにしか利用されない近付き難いものになっているように思います。

さっきの話の続きですけど、芸術家の涌き上がるエネルギーが”生”であるならば、その終焉が”死”ですよね。

人間にとって”死”という事象は幾ら遠ざけたところで必ず平等にすべての人間が経験します。というよりも死ぬのが怖くて仕方ないですね。住職になったいまでもそうですよ。

だけど、お寺の子以外わかんないと思うんだけど、人が死ぬ事によって生活が成り立つというかなり特殊な環境でここまで俺は生きて来てるわけです。

自分自身この対局の中道を求めて右往左往している最中な訳です。

”死”の対局にあるものが”生”であるならば、お互いを学ぶ事によって相互の理解が深まるのではないかと思っています。


本来、寺院の担う役割というのは”死”でないように思ってます。

寺院というのは生きる事と死ぬ事のちょうど中間にある事により成り立ってるんじゃないかなと感じてますね。

生と死の共存が寺院としての本来あるべき姿であるように思います。


自分自身は自分自身であって他の誰でもありません。まさに主人公ですよね。全員悟空ですよ。

物を作る事によって自分自身を追求する事、自分自身が何者であるか経験する事が

禅の目指すところである”己事究明”であり、言い換えれば生きるという事じゃないかなと」


はい。


「で、”己事究明”っていうのは禅宗の修行僧にとって第一義なわけです。すなわち”生きる”事です。自分自身が何者か知る為に日夜、朝も夜も坐禅を組んだり、働き通したりしてるわけですよ。手創り市はちゃんと自分自身の追求として作品を作ってる作家さんが多いんじゃないでしょうか?やっぱりなんでもそうだと思いますけど、突き詰めて追い込んでいかないと見えてこない物ってあるように思います。手に職っていうけど脳が覚えてても手が動かないですもんね。感じてる物を素直に伝達するには頭だけじゃダメですもんね。なんか無駄を削ぎ落していくイメージです。結局、生命力って言う言葉が良いかと思うんですけど、手創り市はそれの集約って言う感じですね。綺麗に元気玉が集まってるから、おもしろいんですよね。そういうものが集まってる事自体、必ず人を引き寄せる要因がありますよね。しかもものすごく良いものだと思うんですよね。手創り市に期待してる事って言うのは正直別にないですね。(笑)フリーマーケットが好きだけど行くのがめんどくさくて、うちでやってくんないかなという感じで嫁さんに頼んだんですよね、まさかこんなちゃんとした団体が来るとは夢にも思ってないですもん(笑)名倉さんとうちの嫁さんは、、、、あっ血液型の話はもう止めときますね。いずれにしても楽しみですね。



次にお話しを伺ったのは、ギャラリー「逢む」の設計・施工を担当したいわもとまきこさんと、今回、&SCENEの会場である養源寺に小屋を建ててくださったいわもと善兵衛さんです。善兵衛さんはいわもとさんのお父さんでもあります。


まず、善兵衛さんは娘さんの手伝いで手創り市に出られているという事ですが、手創り市を見て周っての感想、エピソードなど聞かせてください。


(善兵衛さん→善 いわもとさん→い)


善:「たまたまこの間ね、焼物やってる女性の方に話し掛けたんですけれども、アトリエが狭い中でコツコツとやっていて、窯が小さいので作品がたくさんつくれないという事を言ってましてね。みんなこうしてコツコツとやってる事に感心しました。非常にいい焼物でした」


そういう風に作家さんと話して彼女のバックボーン、生活を聞いて、作品をまた見ると感じ方が違いますよね?


善:「そうですね。また深く感じますね、作品に対して。深みが出ますね」

い:「お!なんかいいこと言った(笑)私もそれはわかる」

善:「だけどもね、自分の興味にあるものにいっちゃいます。目がね。だから、綺麗な作品と、味のある作品と色々とあると思うんですけれどもね。僕はどっちかっていうと、綺麗じゃなくてもいいから味のある方を見て、感動するっていうか」


善兵衛さんが今おっしゃった「味のある」っていうのを詳しく聞きたいのですけど。


善:「まぁ、僕自身がですね、何するにしても素人なものだから、いい物を見ると真似したいと思うんだけれども、出来ない訳ですよ。だから負け惜しみでね、そう言ってるのかもわからないのだけど、僕は、綺麗過ぎるよりは、中途半端な物の方がいいと思うな」

い:「お父さんのすごい良いなって思うのは、年取ってくると考え方が狭くなるというか、素直に受け取れないじゃないですか? 物見ても。これはこうじゃない、こうじゃないって。でもお父さんはすごく素直で、作者がどんなに若い人でもどんな人でも良い物は良いっていうのが、すごく素直なんですよ。感覚が。そこが良いなって思う」


そこに偏見みたいなものがない。


い:「そうそう。わかる?」

善:「中途半端な物がいいなんて、かっこつけて言ってるけど、負け惜しみなんでしょうね(笑)」

い:「でも、手でつくる物って使えればいい訳でしょう? それに対して美しさとか見た感じがすごくいいっていうのは、人それぞれ買う人が求めるものであって」


価値観ですよね、その人の?


い:「うん。私は手に馴染む感じとか、形が綺麗だけじゃなく、お父さんが言うように、人の顔とか身体とか骨格と同じ様に、ひとつひとつ違っていいと思うんですよね? そういうものにさっきの背景の話じゃないけれども、そういうものが重なって、この人のこの作品が欲しいっていうのは、よくわかるし、それが手創り市の意味というか」


はい。同感です。では次の質問にいきます。いわもとさんはギャラリーの設計・施工をやってくださって、今、ギャラリーが完成するほんのほんの手前ですけど、今の気持ちと今のギャラリーの状態を教えてください。


い:「自分が仕事をしながらだったので、それを山田さんが良く理解して頂いて受けた仕事だったんですけど、それでも途中途中色んな事があって、延びてしまったんですね。それが申し訳ないなって気持ちと、それでも根気強く、一緒に考えてつくってくれた事、それはやっぱり山田さん自身もつくる人だからだと思ったんですね。御住職もデザインされたり」


絵を描いたりされますよね?


「そう。つくる人なので。あと御住職は、彼なりの禅に対する考え方もおありなので、そういうのに助けられて、まだ細かい所は出来てないけれども、だいたい完成形は見て頂いて喜んで頂けたんですね。それが本当に嬉しくて。弘法大師様に対しては、大工さんたちのおかげなんですけど、本当に思った通りに出来て。最初にお話し頂いて、あの物件を見て、どうしようって思った時に、山田さんから弘法大師様の話しを聞いて、こういう形で弘法大師様があって、ギャラリーがあってっていうのが頭の中にぽっと浮かんだ、そのままがちゃんと出来たので、すごく嬉しいです」


どうもお疲れ様です。ありがとうございます。


い:「ありがとうございます」


初めにイメージがあるじゃないですか?イメージがあってそれが具現化する様に出来上がる事って、僕はすごい事だと思うんですよね?イメージがなんとなくぼやけてるけど、つくりながらイメージを固めていくっていうのもあるじゃないですか?でも前者なんですよね?すごいな。


い:「アトリエの部分に関しては、使い勝手とか、やってみてっていうのがあったので、どっちかというと、うえおかさんの言った後者の方なんですね。でも弘法大師様のあるギャラリーに関しては、うん、そうですね、すごい事だと思います。みんなの手と、手間があってつくれたんだと思います」


完成間際の大工さんたちとの対話や、山田さんとの対話で何か印象的だった事はありますか?


い:「いっぱいあり過ぎて……。本当に今回はたくさんの出会いがあったので。今日もダメだった部分があってそれを直さなければならないのだけど、その時に落ち込んで(笑)、いっぱいいっぱいになっている時に「落ち込んで良くなんるんだったら落ち込んでもいいけど、やるしかない」っていう事と、手創り市の秋田さんと話してる時に「ひとつひとつやるしかない」って言われたの(笑)その通り! と思って。何かつくる時もそうだけど、さっき片付けてて、手間な事っていうのは、ちゃんと順序を追ってやらないと、余計遠回りになるんですよ」


なるほど!


い:「ここで適当に「ここに置いとけばいいや」ってなっても、あとで何かが生じたりするので、その人の為にとっては、やはり面倒でもその時やらなきゃいけない。ひとつひとつやらなきゃいけない。それを秋田さんに言われてホントにその通リと思って。あとは何だろうな……


山田さんが、いわもとさんと出会えて本当に良かったって言ってました。


い:「えー、ホントですか?! ホントに至らない私を。でも感覚的に見るものとか、好きなものの温度が同じ気がしたの。お話してて。例えばつくる物によっても、温かい感じが好きな人と、すごくクリアで冷たい感じが好きな人と両極端いると思うんですね。その温度とか、視点の位置が同じ人だったのでとてもやりやすかったですね。それは何となく最初にお話し聞いた時にわかったので」

善:「でも、でもさ。つくる方はやっぱり温度差があったよ。年寄りが参加しちゃったからさ」

い:「お父さんの事?(笑)」

善:「若い人たちの中に爺さん連中が入っちゃうと、やっぱりそこでさイメージが違っちゃうんだろうね。何回もそれでやり直しがあったね(笑)」

い:「やり直し、どこ?」

善:「照明にしたってそうだしさ、ひとつひとつイメージが違うってさ」

い:「それは家つくるとか、現場では良くある事なんですよね」

善:「それとね、年寄りはコストも考えるんですよ。だからイメージだけでやられちゃうと、結局」


コストがどんどんかかる?


善:「そうなんだよ(笑)」

い:「それでもね、つくるって事はそういうの関係なしにつくるって事でしょう? 今回お引き受けしたのが、ホントにお金を頂くだけのお仕事じゃなくて、つくるって事が前提でやっているので、それを大工さんは理解してくれてるんですね。最初にお話ししてるので。ですけど、他の職人さんたち、電気屋さんだったりとか、左官屋さんだったりとか、色んな人が関わって、色んな手が加わって、例えば大工さんとだけだったら本当に形通リの物が出来るはず。だけれどもそれ以外にも手を借りなければ出来ない訳ですよ。その中でどう折り合いを付けていくかっていうのは、すごく難しい事なんだと思うんです。一人でやれば思い通りに出来るんだと思うんだけど、それが色んな人が関わって来る、誰かと展示する事とかに似ているのかもしれませんね。テーマがあって、そこに向かってゴールするけれども、色んな作家さんがいる訳じゃないですか? 自分が思った通リの物ばかり持って来る訳じゃないから、ああやってたくさんの人の手が入るって事は難しいなって思うし。でもそのストレスはあんまりなかったですけどね、私は。お父さんは感じてたのかもしれないけれど(笑)」


小泉さんにインタビューしたんですけど、自分の好きなものといわもとさんの好きなものが近いって話しをしていて。


い:「おおー!ありがたい。それは本当にそうだと思います。だから話しをしていても例えばわからない人、お父さんがいうお年寄りに、10説明しなきゃいけない事は1ぐらいで伝わるんですよ。それってすごく楽だったし、ありがたかったです。多分そういう事だと思います。小泉さんが言っている事は」


はい、わかりました。ありがとうございます。次に善兵衛さんに聞きたいのですけど、今回、&SCENE手創り市が始まるにあたって、養源寺に小屋をつくって頂いたじゃないですか。その小屋に対する想いと手創り市に対する想いを聞かせてください。


善:「小屋はね、10年位前からつくってるんですけど、大きい物、小さい物、ホントに物置みたいな物まで結構つくってます。今回はそのつもりでね、スタートしたんですけど、オーナーの方がね、庭を芝生にしてそれでその中に小屋があるという様なイメージで、僕の頭の中でもイメージしたんですけど、それが急遽変更になりましてね、一時解体しなきゃならない事になってね(笑)なんとか生き延びましてね、運命じゃないかと思うんですけどね。大きな小屋はね、道路側にポツンと建つ予定だったんですよ。それもまぁ洋風がいいかなって自分でイメージしたんですけど、色んな事情でね、移動しなきゃならない。でもまぁ、移動はしてくれないだろうなって、これでもう解体だなって諦めたんですよ。ところがオーナーの方が新しい所に小屋を引越してくださいまして、まぁ良かったな、良かったなって言ったんですけど」

い:「小屋に対して?」

善:「小屋に対して(笑)みんなが引越ししてくれたんですよ。僕のいない間に。いつの間にか現場に行ったら、新しい場所に小屋が引越してたんです。ホントにね、涙が出るくらい嬉しかったです(笑)でね、まして造園屋さんが、すごい造園屋さんなんですよ。造園屋さんが小屋の周りを立派にレイアウトしてくださりまして、ますます自分はね、困っちゃったな! 周りが立派過ぎて困っちゃったな、って。で、オーナーの方にですね「いやー山田さん、これ場違いですね」って言いました。僕の小屋がこんな立派な小屋の中に置かれちゃいましてね、場違いですね、って話しをしました。「いやそんな事ないですよ、自由につくってくださいよ」って言ってくださって、身の締まる思いをしましてね」

い:「裏切れないよね?(笑)」

善:「いわゆる日本庭園風になるそうなんですけど、そのイメージに合う小屋って事でそれなりにイメージを変えなきゃいけないと」

い:「新たなチャレンジだったんだよね? お父さんにとって。お父さんがつくる小屋っていうのは、ある材料、継ぎ接ぎで、感覚でつくっていって、成り立つもの。小屋ってそういう物だと思うんですよね」

善:「それでね、住職さん、山田さんと話しをしてね、基本的には小屋ってものはそこら辺に残った余り物でつくるっていうのがコンセプトなんですよ。ホントにお金をかけないでつくるというのが僕のコンセプトなんです。ですから今回もギャラリーをつくるにあたっての廃材をフルに使って、それが結局の思い出になる様にね。あと、小屋に対する想いは小さい物に対する想いです」


小さい物?


善:「小さい物の中身をいかに有効に使えるかってことだねー」

い:「最後死ぬ時、小屋で死ねたらいいのにね」

善:「そうそうそうそう」

い:「お父さんは、歯ブラシと、歯磨き粉と、髭剃りとタオルだけでいい人なんです」

善:「物を持たない究極の生活というか、物を持たない贅沢? みないなものじゃないかな?」

い:「それはずっと言ってたよね?」

善:「何が一番大切かっていうと、必要な物は十本の指に入るんじゃないですか?」

い:「それはすごく良くわかる。自分で自分を楽しくしたり、考えたり、自分て無限じゃないですか? 考えたりする事って。だから自分で自分を楽しませたり出来れば、物いらないですよね? 究極ですよね?」

善:「僕はイメージで思うんですけど、敷地がね100あったっら、住まいは5でいいね!」

い:「それでいいと思う!」

善:「それ=小屋なんですよね(笑)」


いい話しですねー(笑)


い:「これみんなに知って欲しいと思う。みんな物持ち過ぎだと思う」

善:「絵画があるじゃないですか? 海に向かって小屋が建ってたり、山の中に小屋が建ってたり、そういうイメージだよなー、小屋っていうのは」

い:「それ良くわかんない(笑)」


それでは最後に、&SCENEが始まるんですど、何か言葉を頂けますか?


善:「そうですね。名倉さんが頑張ってここ迄手創り市を大きくして、その中から色々な作家が生まれて」

い:「それは名倉くんへのラブレターですか?(笑)」

善:「いやいやいや、そうじゃなくて。そういう場をつくってる名倉さんを尊敬しているし、これからも頑張ってね」

い:「それ、名倉くんに向けてだけじゃん!(笑)」


ありがとうございました。ではいわもとさんから。


い:「ある夜ね、毎回遅くまで申し訳ないんだけど、作業をしていて、住職がね、大丈夫ですか? って声掛けてくれたんですよ。その時に禅についてのお話しを伺ったんです。つくる事とか生きる事とかはホントに排泄でしかないと。聞きました?」


聞きました。


い:「その話しをホントにつくる人みんなに聞いて欲しいって思ったんですね。つくる事っていうのは意味がある事ではなく、自分が持ってるエネルギーを出していく=つくる事=生きる事。何でつくりたいのだとか、みんな思うと思う。こんなに苦しいのに何でつくるのかなーとか。お金になんないのになんでやってんのかなーとか、でもそういう事考えなくていいんだー」


排泄行為。


い:「そう。だからその時間はこの三ヶ月間の中ですごく大切な時間でした。そういう事を考えていらっしゃる住職のお寺で手創り市が開催されるっていうのは、直接住職から話しを聞かなくても伝わるかどうかはわからないけど、作品を見てその人が感じるのと一緒で、何かがつながる気がするんです。住職の想いや山田さんの想いが、その手創り市に参加する人につながればいいなって思います」


ありがとうございました。何か言い足りない事はありませんか?


善:「ある!」


言ってください(笑)。


善:「物をつくるにあたってさ、どういう気持ちで物をつくるかって事なんだけど、さっきも言ったけど、完璧じゃなくて自分の気持ちとしては、20%位残して物はつくる」

い:「それはどうして?」

善:「すごく中途半端に終るんだよ。結局100%にならないのよ」

い:「ダメじゃん」

善:「それと、音楽でも何でもそうだけどさ、色んなものを積み重ねていって初めてさ、到達する様なものづくりも音楽づくりもそうだと思うんだけど」

い:「山田さんが、この場所もそうだって言ってたよ。色んな人が重なっていって、ギャラリーの名前になっていったって」

善:「おそらくね、歌謡曲から始まって、クラッシック、ジャズって色んなものを重ねていって好きなものっていうのは自分でつくられているのかなって気がするんだよ。最初から、難しいクラッシックとかジャズとか聴かないで、歌謡曲から始まって。だから器でもさ、何でもさ、木工でも何でもそういう事じゃないかな? それとね、僕が好きな言葉は「ほどほど」って言葉が好きなんですよ。僕の座右の銘というのかな? 100%求めない。ほどほどでいいんだよってね。それをすべてに通したい。娘が「それじゃぁ中途半端じゃないか?」って言うけれども、中途半端でいいの。ほどほどで。それを100%極めたらね、命亡くしちゃう」


盛者必衰ですね?


善:「そう、だから、作家が早く亡くなるってのはそういう事なの。うちの娘には長生きして欲しいからほどほどにやっとけやと言いたい。あとの20%で自分の命を大事にしなさい」

い:「でも、命を削る位、つくる事は楽しいと思います」


ありがとうございました!




最後にお話しを伺ったのは名倉くんです。



開催を目前に控えた&SCENEですが、現段階で決まっている企画についてお話しください。まずHOUSE展から。


HOUSE展は、今日特設サイトがリリースされて、ツイッターだったり、ブログだったり、サイトのお知らせでUPしました。以上(笑)」


そこで見てくださいって事ですね?ではライブについては?


「ライブ担当はうえおかさんだからね。ライブについてはどうなの?「季節をお土産」の「季節を」は何で「季節の」じゃないんだろうね?」


それは季節がもたらしたお土産ではなく、季節を持ち帰って貰うお土産だからです。


「頓知だね」


では、次にギャラリーが完成形を迎えましたが、実際形になった物を見てどう感じましたか?


「いわもとさんや小泉さん、現場の方々ががすごくいい仕事をしてくれたよね。最初からわかってたけれど。今もそうなんだけど、工事が始まる前の段階から、ある程度工事終っても尚、根を詰めてやってくれてて、感謝の一言に尽きるよ。あとは洋ちゃんがギャラリーのほうでもかっこいいビジュアルとロゴを作ってくれてさ、期待通り故に悔しいなってゆう、仲間だけれど嫉妬しつつ何故か対抗心を静かに燃やしてしまうよね。」


名倉くんがこの数ヶ月、山田さんや住職さんとどういう風に対話を行っていきましたか?


「僕の基本姿勢としては、気になることは聞く。同じように、言って欲しいし聞いて欲しい。それを意識してて。意識しなくてもどうせそうなるから。我慢できないのよ、スイッチ入ってしまうと聞きたくなるよね。いつも通リだよね。最初は、雑司ヶ谷手創り市の会場で声を掛けられて、会場を借して貰うって立場であっても、今までの会場とは違って、今回養源寺っていうのは、ご住職とも奥さんとも距離が近いから、聞きたい事があれば聞くし、確認したい事があれば確認する。その中でズレが生じてたらズレをごまかさず精査する。その逆もまたしかり。それが僕の役目だと思ってやってきました。我がままな僕?には適任です」


今まで色々な事があったと思うのですが?


「何が聞きたいの? 嫌な話?(笑)」


嫌な話がいいですね!(笑)


「君も好きだね。嫌な話っていうのはね、実は僕の中にはないし、嫌な話、事に真実が含まれると思ってるから、しんどいことにおかしみだったり感じるし、面白ければなんだっていいって思ってる。けれど、世間一般的に嫌だろうなって事は、お互いすれ違う時ってあって、僕にしてみればそれは大事な過程でさ、お互いにとってもチャンスなの。開催するまでに色々な事があって、すれ違う事はオッケー。そういう中で伝える事、伝えて貰うという事を欠かせない、それは伝え方が上手いとか下手とかじゃないんだよね。繰り返していくことがすごく大事。元々、赤の他人もいい所だし、あって間もないんだから。友達でもなければ、知り合いでもないところから、鬼子母神の会場でたまたま会って、たまたまこっちがその気になってやってるだけの話しだから、それをそこに関わる人間としていかに必然としてゆくか。そこに拘れなかったら絶対に駄目。だって手創り市として動き出すという事は色々な人達を巻き込んでゆく訳だから。大袈裟ではなく覚悟みたいなものは絶対にあるよ」


たまたまじゃないものに変えていく。


「たまたまじゃないものに変えていく。単なる会話じゃない、対話だね。時としてそれが辛い時もあるだろけど、そういう時にこそほんとの気持ちゆうのが試されるでしょ。もちろん、手創り市にとって痛い事を言って貰うこともあるだろうし、ちょっとこちら側が意見を伺うこともあったりとか、そういう事がある思うんだよね。それがあっちゃいけないって言うのは今回の場合ないのかな。それは、結果的にコミュニケーションすることを否定しているって事だから。そういう風に、時にすれ違いもありつつ、話しをさせてもらって、立ち止まって、一進一退をやって来たっていうのは間違いなくあるなって」


そういうコミュニケーションを繰り返したからこそ、何か積み上がっていったものがあるんですよね?


「うん。少しはあると思うよ。たくさん積み上げるのはこれからだよね。スタートラインに相応しい積み上げがある様な気がしているかな」


ありがとうございます。次は新人スタッフの話しなります。

新人スタッフを採用して、選考会があって、シミュレーションがって、スタッフの動きを見て来たと思うのですけど、今感じてる事を。


「例えば、雑司ヶ谷との比較になってしまうけど、雑司ヶ谷っていうのは俺と秋田さんで始まって、その後何人か集まって。今いるスタッフっていうのはある程度出来上がってから参加してくてたんだよね。そういう中で、一緒に最初の怒濤の静岡開催をやったり、色々と大変な時期もあったのだけど、でも本当にゼロからのスタートではない。&SCENEに関してはゼロからのスタート。という所で、選考会にしても、会場のシミュレーションにしても、笑顔なんだけど、少し不安の表情が見え隠れする、それっていうのは、自分がその現場で何をするべきか? 自分と周りの人たち、同じ仲間のスタッフ、いかにしてやっていくか? という事をよく考えている証だと思うんだよね? そういうものを&SCENEのスタッフからはすごく感じてます」


いいチームに育っていきそうですね?


「それはあなたが育てるんでしょう?(笑)うえおかさんはどうなの? &SCENEのスタッフ? うえおかさんはこうやってルポのライターでもある訳だけど、スタッフでもある訳じゃん。スタッフでもゼロからのスタッフって言うよりも、雑司ヶ谷のスタッフのルポをやってた人間でもあるし、静岡の開催の事も知ってる。その中でうえおかさんが今見える景色はどうなの?」


一から始まってるけど、みんなそれぞれには当たり前だけど、それぞれのバックボーンがあって、そのバックボーンが上手い形で絡まりそうな感じはしているんだよね? 例えば大庭さんだったら、積極的に仕切ってく感じとか。


「仕切ってるんだ。仕切られてるんだ(笑)」


仕切られてる(笑)率先して声を出してく感じだとか。


「矢印の人だね」


矢印の人。石井くんにもライブの事でかなり助けて貰ってるし、すごく手が回るんですよ。橋本さんは、地に足が着いてる感じがいいです。ちゃんと自分の意見を持ってそれを言うし


「橋本さんは裏でサポートしてくれそうだよね?」


町田さんは、イラスト、すごくいいものをあげてくれている。そこで&SCENEにカラーを付けてくれている。


「そうだね、今日もバナーが一個出来たよね」


で、新人スタッフではないけれど、秋田さん。やはりスタッフとしての視野が広いし、頼りになります! では、最後の質問です。開催を間近に控えて、今の気持ちを伝えてください


「最初のルポで言ったけど、単に東京に新しい会場が出来たっていうだけじゃない、新しい可能性。それが何かと言ったらまだわからないのだけど、新しい可能性っていうのは何だろうって常に感じ、考えながら、たくさん模索しながらやっていきたいと思ってます。あとはお寺の新しい可能性、そこをしっかり考えなければならないから、その辺はお寺と常にコミュニケーションを取りながら僕らが出来ることを学びつつやってこうと思ってます。今回こうして様々なことを考え学ぶことができた山田さんやご住職には感謝しています。」


ありがとうございました。



&SCENE開催を三日後に控えた状態でこのルポも完成に至りました。

ここからは個人的な想いを書かせて頂きます。


&SCENEの名前や、&SCENE自体の事を想像する時、僕の中にはいつも「未来」という言葉が浮かびました。

新しい景色。それが僕の中にある、&SCENEのイメージだったのです。

新しい会場。まだ見ぬブースの配置。作家さん。新しいギャラリーに本堂でのライブ。


&SCENEの開催は、数ヶ月先の10月28日(日)。

それは確実に「未来」でした。


しかし、&SCENEにスタッフやルポライターとして手創り市に関わり、僕は生きる「今」の中に、たくさんの新しい景色を受け取りました。


それは養源寺に初めて来た時の事、山田さんや住職さんと話した事、スタッフのみんなと新しい手創り市を通じて関わる様になった事、ギャラリーが着々と形になっていく様、本堂の青い龍の絵、ライブを行って頂くバムクーヘンさんとの出会い、久し振りにゆっくりと語ったいわもとさんや、初めてしっかり話せた善兵衛さん、大工さんたち、その親方の小泉さん、色々な人々を中心にした色々な景色。

思い返せば、&SCENEは、初めて名倉くんに、伊豆に行く車の中でスタッフのお話しを貰った時からすでに始まっていたのです。


そして「今」というSCENEが、ただただ「今」であり続ける事。しかし「今」は着実に過去からの変化を遂げ、新しい「今」を創造し続ける事。

そんな当たり前の事に「今」感じるものを覚えます。


ひとつの市・イベントが出来上がる迄を僕は内側から見て来ました。

そこにはやはり、人があり、そして人と人との対話がありました。

どこまでも続く対話の連続です。その断片を僕は拾い集めました。


養源寺さんと手創り市サイドで行われた対話の中には、名倉くんの言った様に、時にすれ違い、時に後退りするものもあったかもしれません。

しかし、今こうして、その蓄積された言葉たち、対話が、&SCENEという肉体を構成する細胞のように結び付き、今に至るのです。

そして、その細胞は、また新しい対話という新陳代謝を繰り返し、&SCENEという肉体をも成長させます。


そんな風にして、何かが始まり、続いていく事に、僕はシンプルに感じるものを覚えています。

そして僕は、&SCENE開催という「未来」を「今」に変える事でしょう。

しかし、その時、その「今」が、ただ流れ過ぎるだけの「今」に終らない様にしたいのです。映像をただ再生するのではなく、録画するように。

&SCENEに向けてここまで積み上げて来たもの、それが形になり、目の前で変化していく様を噛み締めながら記憶したいのです。

それが僕の「&SCENE」なのではないのでしょうか?



※ご意見ご感想は下記mailまでお気軽にどうぞ。


&SCENE手創り市

うえおかゆうじ 




バムクーヘン・ライブの事前リハーサルレポート

image.jpeg.jpg

バムクーヘンさんのライブ担当になって、
すっかりバムさんに首ったけのうえおかです。

10月23日は、&SCENEの会場となる
養源寺・本堂にて、バムクーヘンさんの
ライブリハーサルを行いました。

まずお寺に着くと、今回のライブ企画にて
「季節をお土産」の「季節のカンパーニュ」を
つくって頂く天然酵母のパン屋さん、
mignon(ミニョン)のみよさんが
試作品のカンパーニュを持って
待っていてくださいました。



バムクーヘンさんとの顔合わせも済ませ、
早速試作品を拝見。
前回頂いた試作品を上回る、秋ならではを
感じさせてくれる和栗入りのカンパーニュ。
僕はそれを見た時に、紅葉した秋の山々の景色が、
頭を過ぎったのでした。

その後、みよさんはお仕事に帰り、
いよいよバムクーヘンさんのリハーサル開始。

素早いセッティングと、互いの音を頻繁に
確認し合う入念な音合わせには、
ただただ感心するばかり。

そして、本番さながらに、次から次へと
曲を奏でる二人の前で、まるで
バムクーヘン貸し切りライブだなと
すっかり曲に聴き入り、一人高揚したのでした。

そんなバムクーヘンさんのライブは、
次の日曜日、10月28日に&SCENENで
行なわれます!
http://andscene.jugem.jp/?eid=28

尚、予定していた二部構成のライブを
午後二時からの一本に変更。
さらに、雨天中止となりました事をご了承ください。

(「季節をお土産」のネット予約のみ10月25日(木)

 本日中で締め切らせて頂きます。

 当日販売の「季節のお土産付きチケット」も御座います


それでは、青い龍の天井絵の下で行われる、
バムクーヘン・ライブでお会いしましょう!

うえおか





もうすぐはじまる

10月28日の&SCENE手創り市の開催まであと3日。
そして企画展「HOUSE」は27日よりひと足お先にはじまる。
ブログなんて書いている場合じゃあないかもしれないけれども、忙しい時こそ少しだけ立ち止まって他に目をむけてみたくなる性分故ご勘弁を。

ギャラリーが出来上がり、ギャラリー周囲には植栽が植えられている。
今はまだ成長過程の木々達だけれども、ギャラリーが時を経るごとに木々は大きくなることを思うと、今この瞬間さえもかけがえのないものとなる。
初めて養源寺さんへ訪れたのが春先。
それから様々なことを話し、多くの方と関わり、希望と不安が交差しつつここまでやってきた。
最初の一歩がどんな形であろうとも踏み出すことで見える景色がある。
とにもかくにも楽しみで仕方がありません。

………

ギャラリーの様子

植栽が植えられたばかりの写真。現場の最終工事を行っていました。

ギャラリー内部。元はお堂だった故、弘法大師が安置されている。


照明を消し、自然光のみの様子。白い珪藻土と古道具の調和。


養源寺さんが運営するギャラリーの名称は「逢む」と云います。

その所以などはサイト→ http://www.amu-terakoya.com をご覧下さい。


名倉




&SCENE開催直前ルポ:前編

&SCENE手創り市開催直前ルポ・前編:10月8日のこと


10月28(日)に千駄木・養源寺にて第一回の開催を予定している&SCENE手創り市。

その開催前のラストルポを今回、前・後編に分けてお届けします。


前編は10月8日(月/祝)に行われたシュミレーションをこの機会に当て、みんなから声を拾いました。

まずは、この開催前直前ルポの企画を僕に持ち寄った名倉くんのインタビューからスタートです。


今日は&SCENEに向けてのシュミレーションですけれども、どんな様な事をやろうと思っていますか?


「千駄木の駅と本駒込の駅、この二つの駅が最寄り駅で、本駒込の駅からのアクセスに関しては僕の方でもう写真を撮ったので、最初は千駄木の駅からの道順をスタッフと一緒に歩いて、例えば看板置く場所はどことか、ポイントはどことか、まずは来場者に向けてのアクセスの仕方を確認します。次に会場に着いたらスタッフに会場の案内をします。受付の場所だったり、フライヤースペースだったり、お客さんと出展者のトイレ。この会場には移動販売車を入れるので移動販売車の場所。手創り市開催道具入れの小屋。小屋はいわもとさんのお父さんがつくっていて、それに荷物がどれくらい入るか、ちょっと山田さんと相談しながら確認します。あとは本堂でのライブ。これはうえおかさんの担当だよね?何を確認するの?」


照明。雨が降った場合、自然光だけでなく照明を使うのでその確認と、あと石井くんにも音の出し方を知って貰いたいなと思って、それをやっていこうとかと思ってます。


「それとギャラリー。ギャラリーは養源寺さんの運営だけども、手創り市のスタッフとして見ておいて貰いたい。現場の職人さんも今日はいるので挨拶を兼ねて。次、一番大事なのは出展ブースのチェック。この前まで完成していなかった工事の場所を再度確認してブースをつくれるかどうか? 当日のブースのつくり方。ガムテープの貼り方。ロープの張り方。その辺を確認するのが今日の流れかな」


今回&SCENEの開催前ラストルポなんですけど、名倉くんの方でこの企画を僕に持ち寄った想いを聞かせて貰えますか?


「開催にむけての最後のルポなので、手創り市を開催する事、ギャラリーをつくる事、その二つの事を当初から関わってくれた人たち、僕らスタッフはもちろんの事、養源寺で言えば住職さんと奥さん、設計・施工をやっているいわもとさん、いわもとさんのお父さんの善兵衛さん。あと、大工のボスの小泉さん。そうした人達にルポをすることで開催までのおさらいと流れを追い、多くの方に見てもらいたいと思い植岡さんにお願いしました」



早速僕は、今回ギャラリーの工事を担当してくれている大工さんたちの親方的存在、小泉さんお話しを聞きました。



まずは、ギャラリーの工事に関わる経緯を?


「細かく言うと電気屋さんの紹介で僕が入って来ました。電気屋さんっていうのは、いわもとさんのお父さんのお友達、知り合いで、いわもとさんの方から大工さんいないかっていう話しで、僕の方に電気屋さんから声が掛かって、一回現場を見に来るっていう流れで始めました」


初めて現場を見た時の印象、いわもとさんから提案された事を教えてください。


「例えば工事内容、下地をして壁を貼ってください、とかはありましたが、特に提案はなかったですね。で、僕も寸法取って一応見積りっていうか、そういう感じで流れだけを聞かさせて貰いましたね」


その時に、&SCENE手創り市が養源寺で始まる事などの話しは出たのですか?


「なんとなくは聞かされました。でも全然僕も頭に入ってなかった感じでしたね、その時は」


現場を見たのは何月位ですかね?


「5月か6月位ですかね? 定かじゃないですけど。その時、現調って感じで、採寸やら何やらをやりました。その一日だけ。1、2時間のことですけど」


で、実際やってみようと思った。


「一応、工事内容を聞いて見積もり出させて貰って、実際僕たちのケースだと工事金額が高かったりすると、違う業者さんに頼まれたりするので、出来たら楽しそうな現場だなぁーって思ってはいましたね。だから、いわもとさんが決めて頂ければやりたいなーとは思っていた現場です」


やっぱりそれは、いわもとさんや、電気屋さん、いわもとさんのお父さんとの関係性ありきなんですかね?


「そうですね。なんか楽しそうな感じだなっていうか、その時1、2時間でしたけどやってみたいなっていうのはありましたね。楽しみだなっていうか」


その楽しみだなって思ったポイントを表すエピソードなどあれば?


「その時のキーワードで『アトリエ』『ギャラリー』っていうのもあって、楽しそうだなって。そういうのも好きな方なので」


そうなんですね!


「例えばみんなに来て貰える様な場所。実際その時には、手創り市の事は全然知らなくて、たくさんの人たちが来る催しだとは思わなかったんですね。アトリエでつくった物をこっちで飾るんだろうな、くらいの。あと、檀家さんたちや他の方たちが来てちょっと覗けるくらいの感じなんだろうな、というイメージではありました。最初は」


今小泉さんは「そういう場所が好き」っておっしゃいましたが、ギャラリーとかアトリエとか人が集まる場所をつくるのが好きなのか? それともご自身もギャラリーなどを実際観るのが好きなのか? その辺りの話しを聞かせてください。


「美術館とかに行って観るっていうのはホントないんですけど、例えばどこか歩いてて、お店でも何でもなんですけど、いいなって思う感覚は好きですね。色んな所を見たりするのは。多分誰も目を付けてない様な所でも、いいなって思う感覚っていうか」


惹かれるものがあれば?


「この場所覚えてとこう、とかそういう感じではありますね」


そのいいなって思う感覚を仮に言葉にするなら?


「それは……うーん」


すみません。難しいですよね?


「難しいは難しいですよね。どういう事なんだろうな? 『落ち着く』もあるんだろうな。難しいですね」


小泉さんの中にあるイメージがあって、それに近いものに惹かれるというのはありますか?


「それはありますね。でもそのイメージは定かではないです。色々な要素があるし」


『落ち着く』というキーワードが出ましたけど、今回のギャラリー、アトリエをつくられて、小泉さん自身の好きな感覚、それはものすごく反映されてますか?


「いや、見事に僕の好きな様な現場でしたね。いわもとさんのセンス、空間デザインっていうものが、僕もやりたい、やってきた様な事がここに出されている様な気がします。丁度この2、3年の間に、こういう古材を使ったり、珪藻土を使ったり、漆喰を使ったりって工事を三、四回やらせて貰ってるので。周りの友達が「かっちゃん(小泉さん)の現場はこういうの多いよね」っていうくらいの。でも、『こういうの』の『こういう』は実際良くわからない事なんですけど、反映されてはいますね。やりたい事に関しては」


いわもとさんから話しを聞いたのですけど、工事をやっていく中で、その場その場で注文を出しながらつくっていって貰っているという話しがあって、「普通だったら怒り出すのに」って彼女が言ってたんですけど、小泉さんたちが忍耐強くやってくれて、今まで仕事した中で一番仕事しやすい大工さんだったって話しを聞いたんですね。


「ああ、嬉しいですね」


その辺りのやり取りの話しを聞かせてください。


「僕もあんまり、がーがーいくタイプじゃないので(笑)これが終ったら次の現場があるって急いでる感じでもないので、余裕があったから良かったのかなっていう。他の大工さんも余裕があればいいんだと思うんですけど、余裕がなかったのかもしれないんですけど。いわもとさんのセンスっていうのはすごく好きなので、色々聞きたいなっていうか。じゃぁ、こうしたらこうしようよ、っていう提案出来たりとか、そういうのが楽しかったですね。いわもとさんこう来ましたー。いいですねー。じゃぁこうつくりましょうか?」


お互いすり合わせていった部分が大きいんですよね?


「そうですね。だから怒る事もないって言ったらいいのかな? あと、つくりたいものというか、キャッチ出来ればやっぱりいいものが出来るって信頼出来たので、そこが話を良くするというか、焦らずにゆっくりやっていこうというのにつながっていったんじゃないかな?」


いわもとさんの今までのお仕事とか作品は観た事はなかった?


「全くないです。でもここに古い茶色い家具を置いて、じゃ、壁は何色だとか、その対話の中で僕の中で勝手にイメージは付けさせて貰って、いわもとさんから、ここはこうしたいっていう要望に、付けていく様な感じで。だからイメージしやすかったですね」


それだけでも意識の交換が出来てたって事ですよね?


「そうかも知れないですね。一番いいのはやっぱり、つくりながら喜んで貰えたりとか、こうなったらいいね、とか、そういうのがやっぱいいですね」


山田さんや住職さんとは、ギャラリーをつくるにあたってどの様な事を話しましたか?


「結局は僕もいわもとさん通しての話しなので、色々な器具に関しては直接話しはしたのですけど、基本はいわもとさんと山田さんが話して、いわもとさんが決めて、それを僕が聞くっていう感じでした」


山田さんが「大工さんたちの笑いが絶えない、すごくいい雰囲気だ」っておっしゃってたんで。


「基本、周りから見ると大丈夫なのか? って思われがちなんですけど、むすっとしてやるより、笑いながらやってく方がいいものが出来るっていう、今までの自信っていうか、そういうものがあるので、イライラしてもそういうのは見せない努力はしてますね。もちろんこの現場でイライラしたのかって言ったら、そういう訳でもないですけど、そういう風に今まで修行などをして来たので、良かったですね、そう考えると」


小泉さんは大工さんになられてから、何年くらい経つのですか?


「18年間やってます」


始めようと思ったきっかけってなんだったんですか?


「親が親方なので、家業を継ぐみたいな形でやりました」


今は、独立というか?


「いやいや、親方と僕と若い衆二人でやってます。で、今は三人で動いて貰ってるので、僕一人で動いても大丈夫な形なので。実は、ここに一切親方たち来てないんですよね(笑)だから、信頼出来る友達と、みんな大工経験のある人たちなので、一緒にやってます」


ギャラリーの話しに戻りますが、だいぶ古家具・什器など入って。


「いい雰囲気ですよね?」


いわもとさんの空間に隙間のある感じというか、間がある感じというか、空間が配置された物によって生かされてる感じもすごくあって、僕は個人的にすごくこの空間が好きなんですけど。実際、ものすごく完成に近いと思うのですけど、そこで今思う事を聞かせて頂けますか?


「ベースとしてはいいものが出来たなっていうのと、あとはいわもとさんが動かしていくっていうか、色んな表情をつくっていくんだろうなという風には思います」


「表情をつくっていく」って言葉、いい言葉ですね。


「いい言葉ですね(笑)」


では、インタビューを終えたいと思います。何か言い足りない事があれば?


「全然ない(笑)ドキドキしちゃってますもん、僕」


ありがとうございました。


普段お話しをさせて頂いてる時は、言葉の90%以上にギャグが混ざっているのではないか? というほどユーモラスな小泉さんも、今回の慣れないインタビューに緊張した様で、得意のギャグは最後にチラリと覗かせる程度でした。そんな彼の今回のインタビューは小泉さんの根にある、大工仕事や人間関係に対しての真摯な姿勢が伺えるものでした。



次にインタビューを行ったのは、&SCENEスタッフたち。

まずは石井くんから話しを聞き間した。


シュミレーションを終えて感想を聞かせてください。


「養源寺さんに来て、感触はつかめたかなと思ってます。実際シュミレーションとしては、現場でやってみないとわからない事があったので、その辺、つぶしていけて、次につなげる事が出来たかなという気はしています」



本堂でのライブも担当してくれるという事なんですけど、その辺での見えて来た部分だったりとか、足りない部分はどういった所ですかね?


「やっぱりもっと、アーティストのバムクーヘンさんとやり取りをして、意見を聞いたりとかですね、これからまだまだ詰めていく部分はあるかなと、実際現場に来てみて思いましたね。で、やっぱり、お堂をそのまま活かす形でライブ出来ればいいかなと思ったんですけど、うえおかさんはいかがですか?」


僕もそうですね、お堂でやるからこそってあるじゃないですか? その空間を活かしたいなというのはありますよね。自然光が素晴らしいのであれば自然光でもいいし、最小限の照明でもいいのかなって思いました。


次に、開催に向けての意気込みを聞かせてください。


「初回なので当日どれくらい人が来てくれるか? っていうのがちょっとまぁ不安ではあるんですけども、チラシ配りなり、草の根作戦じゃないですけど一応やってますので、こっちはこっちでやれる事をやって待つという感じですね」


やれる事はやっている、と。


「今もそうですし、これからも。そうして来てくれるお客さんや作家さんを迎えられたらなと思います」



次に話しを聞いたのは橋本さんです。


シュミレーションを終えて感想を聞かせてください。


「図面からだとあまりイメージ出来なかったのですけど、実際に見てみて、雰囲気とかスケールとかわかったので良かったです」


特に困った点などはありましたか?


「木の生え方とかは、実際の図面とも違う所があったりで、一応ブースとかも計って仮で決めたけど、あとは前の日に実際にロープ引いてみないとわからない所もまだまだあるなって感じましたね」


他に何か気付いた事があれば?


「すごくいい雰囲気というか、ここでやったら気持ち良さそうだなっていうのはすごく感じました。あと、土の所とかもし雨が降っちゃった場合どうなるのかなって気になりました」


本堂のライブについて気付いた事もあれば?


「ここでやるって単純に素敵だなって思って。音の響き方とか、アーティストさんが歌ってその周りを囲む姿とか想像するとすごく楽しみだなと思いました」


今日、千駄木駅から歩いて来たのですけど、その際に目に付いたものとか、ポイントとなるものはありましたか?


「ちょっと距離があるかなとは思ったんですけど、今日来る前に谷根千エリアを歩いてたら、たくさんの人が歩いてたのが印象的だったので、お散歩がてら来てくれたら嬉しいなとはすごく思いましたね」


ありがとうございます。それでは、第一回開催に向けての意気込みを。


「まだホント、私も初心者というか、どうなるかわからないんですけど、出展者さんとか来てくれた人がみんな楽しんでくれる様になるべく気配りを欠かさずして、頑張りたいなと思います」



次に話しを聞いたのは大庭さん。


シュミレーションを終えて感想、気付いた事などを聞かせてください。


「初めてここ会場に来たから、現場に来ると、やっぱり事件は現場で起きてるんで(笑)来て初めてわかる事とか、これくらいの大きさなんだとか、ギャラリーこんな感じに工事してるんだとか、そういうのが実際に見れてすごい良かったですね。やるんだっていう実感がちゃんと持てたかなという気はします」


選考会の時より段違い?


「そうですね。選考会は紙の上の情報を目で追ってくだけだったので、実際のブースは位置も図面を見て埋めていく感じだったんですけど、会場に来ると、ブースの位置も木の位置でずれたりとか、来てみて初めてわかる事があったんで良かったです」


今日、千駄木駅から歩いて来たのですけど、その際に目に付いたものとか、ポイントとなるものはありましたか?


「駒込中学校かな?」


垂れ幕?


「垂れ幕が気になったかな。あとは、エリアとしていいなって思いましたね。いる人たちも良い人そうな感じだったし、ひみつ堂のカキ氷は美味しいし(笑)ちょっと谷根千エリアからは外れてはいるけれど、静かですごいいい場所だなとは思いました」


お堂でのライブはどう思いましたか?


「どうやって集客するかがやっぱりポイントなのかなって思いましたね。せっかく来た人たちを、どういう風にライブに導いていくかとか。でもきっとライブの音がこの会場に漏れたりしてて、音楽がある場所、音楽が空間をつくるじゃないですけど、それは雑司ヶ谷にはなくて、&SCENEならではなので、すごく良いなって思いましたね。音が流れてる手創り市」


感想の中で言い足りない部分はありますか?


「来る人に一言。寒いので、厚着をして来た方がいいですと言いたいです。シュミレーションをして今「寒っ!」って思ったので、秋なのでみんなちゃんとあったかい格好をして来てください」


それでは最後に開催に向けての意気込みをお願いします。


「第一回なんでどうなるかはわからないんですけど、一人でも多くの人に来て貰って、作家さんとの出会いだったり、いい物買えただったり、いい音楽聴けただったり、何かしら来た人に持って帰ってくれるような、そんな&SCENEに出来たらいいな、なんて思います」



次に話しを聞いたのは町田さんです。


今日シュミレーションだったんですけど、感じた事を自由に聞かせてください。


「とても寒かったのですけど、個人的にはギャラリーが見れたのですごく嬉しかったです」


町田さんは絵を描いているっていうのがあるから、ギャラリーにもすごく目がいくっていうのはあるんでしょうね?


「そうですね。ギャラリーについて何もどういう広さとかも知らなかったので、それを間近に見れて、しかも建設中の所を見る機会とかあまりないので、出来上がる前の状況とかもちょっと見れて嬉しかったです」


ギャラリーについての感想を。


「お寺の中にあるというだけで、印象が違うというか。中もかっこいいし、光もかっこいい。すごく魅力的だと思います」


お堂でのライブについてやお堂について何か感じた事はありますか?


「お堂に入るだけで空気がピンとしてたり、外と違う空気が流れていると思うので、そこで音楽を聴いたりするのはぜひ体感したいなと思ってます」


では最後に第一回開催に向けての意気込みを聞かせて頂けますか?


「はい。第一回から関われる事を誇りに思って(笑)頑張っていきたいので、ぜひよろしくお願いします」



次は、大庭さんが僕にインタビューをするという形式です。インタビューされる側に回るのって毎回少なからず緊張しますね。


シュミレーションを一日終えて思う所を聞かせてください。


「千駄木から会場まで歩いたのだけど、前歩いた時は夜だったからか、あまりお店のある印象はなかったのだけど、今日は、昼間開いているギャラリーや小さいカフェが等が意外とあるんだなという事と、あと、森鴎外記念館というのが出来ていたから、こんなものもあるんだっていうのと、あと、駒込高校・中学の垂れ幕」


垂れ幕!やっぱり!でもこれシュミレーションの感想じゃないですよね?


「いや、意外と目印となる場所や、食べる場所があるんだなと思ったって事です」


本題で、シュミレーションの方はいかがでしたか?


「シュミレーションはまず、駐輪とか駐車に対する態度、どちらも用意がないことをはっきりと伝える、そこが大切だと思いましたね。あと、ブースの配置、やってみて出て来た問題ってすごくあったから、その問題をその場その場でクリアしていけたのはやはりやってよかったと」


俺の力だと(笑)


「俺の力では全くないです(笑)僕はメジャーの端を持ってただけだから、あとでみんなからヒヤリングさせて貰います。あとはライブのこと。現時点では決まってない事が山盛りあって、模索してる感じなんで、そこで大庭さんのアイディア、靴はビニール袋に入れた方がいいのではないか? とか、色んな意見がみんなから貰える様な環境はつくりたいし、そうやってやっていけたらいいなと思いました。あとバムクーヘンさんのライブはお堂でやるって事にも意味があるので、その空間を最大限に活かせる様な調光、例えば自然光だけとか、最低限の明かりだけ点けるとか、それを本番試しながらやっていきたいと思います。それは天候によって変えていく形で」


そうですね、では開催に向けての意気込みはいかがですか?


「僕昨日、雑司ヶ谷の手創り市にスタッフとしていってきたんですよ。一回目のシュミレーションの時に、受付が上手くいかず、視野が狭くなっちゃってダメだったんですけど、昨日受付を任されて、結構普通に出来たんですよね。それが自分の中で」


自信につながった?


「自信と迄は言わないですけど、不安は解消された。あと、意気込みとしては、ギャラリーではこけら落としの企画、本堂ではライブと、雑司ヶ谷とは毛色が違う、初めての手創り市の開催という事なので、きっと何かお客さん、作家さんのリアクションも変わるんじゃないかって思っていて、そこを見てみたいというか、その感想を聞いてみたい。第一回目に&SCENEという波紋を落として、広がっていくものを体感したいと思っています」


では第一回目は、うえおかさんが会場の声を拾うべきですね。そこから悪い点が見えてくるかもしれないし、伸ばすべき所が見えてくるかもしれないから。ぜひやっていって欲しいですね。もちろん時間があればですが。テンパっちゃうと大変だから(笑)



次に話しを聞いたのは秋田さんです。


今日、千駄木駅から歩いて来たのですけど、その際に何か気付いた事はありましたか?


「千駄木は会場まで遠いなと感じました。来る人には本駒込を勧めた方がいいなと思いました」


シュミレーションを終えて感想、気付いた事などを聞かせてください。


「名倉さんたちが事前に計ったのと、実際の会場に差があったから、ブース配置の確認が出来て良かったなと思いました。現場で修正出来たから」


ギャラリーについては?


「この間いわもとさんと一緒に買い付けに同行させて頂いた什器が、ギャラリーに並んでて、おー!っと思った。この棚がここにー!みたいな。自分から同行したいって言って、買い付けに行かせて貰って、ただ横で見てただけなんですけれども、一緒にいたいわもとさん見てたから、実際ギャラリーに入ると、すごい距離が身近になったっていうか。多分買い付けに行ってないと「わー素敵!」で終わりなんだけど、一緒に行って選んで、まぁ見てただけだけど、それが実際に並んでるから距離感がすごい縮まった感じがした。だから行きたいって言って良かった」


じゃ、今後秋田さんもギャラリーに深くコミットしたい?


「いや違う違う。基本的に手創り市の仕事は受身というか、長くやっているから、それをやってるだけだったんだけど、自分であれやりたいこれやりたいっていうのはなかったんだけど、&SCENEは新しく始まるってのもあるから、その一歩が買い付けに行きたいって事だったのね。だから自分からやりたいって言った事、ただ仕事があってそれをやるよりも、自分でやりたいって手を挙げた方が距離感が縮まるというのを再認識しました。だから、今後、そういう風にやっていきたいなって思いました」



今回、最後に話しを聞いたのは、シュミレーション後に再び名倉くんです。


今日、千駄木駅から歩いて来たのですけど、その際に目に付いたものとか、ポイントとなるものはありましたか?


「小さい個人店がいつくかあったので、そういう所を目印にしたり、サイトで紹介したりだとか、今後そんなことを具体的にやってゆこうと思いました」


お堂で音出しをしたり、ライブの話しなどしましたけれど、そこで感じた事などあれば?


「本堂を使うにあたってルールがあって、そのルールの上で何が出来るか?それはもう、担当のうえおかさんが考える事だし、石井くんと工夫していって、話しをしていく中でいい形が見つけられればなと思いました。そこは、うえおかさんが担当する以上はうえおかさんからのアクションがなければ、あまり広がりがないだろうなって思ってます」


次にブースの確認の際に感じた事を教えてください。


「前に再変更した時にブースの配置をつくって、さらに今日、ブースの配置に変更があって、使える所、使えない所があって、そういう所をシュミレーションをやる上で、他のスタッフと確認し合えて、スタッフの方からもどんどんどんどん声が上がったり、ここはこうした方がいいんじゃないか? このブースは木があるからつぶれちゃうから道のつくり方を変えようとか、そういう所は積極的に話しがあったので、スムーズじゃなかったが故に、スタッフ内での会話から意見を出し合えてたので結果的にすごく良かったかなと。やっぱり、スタッフの声がどんどん上がって来るというのはすごく大事な事だよ。それに新しく何かを始める上でそういうチームでないと新たな可能性なんてのは言葉だけになってしまうので、今すでにその芽はあるんじゃないかと個人的に思ってます」


最後に第一回開催に向けての意気込みを。


「意気込みは特にないのだけれど、一度開催してみての意見をスタッフ、出展者の方共に是非聞かせてもらいたいし、この会場はお寺の方とも凄く近い距離で開催できるので、そうしたことがプラスな方向でやってゆけるよう僕らも取り組んでゆきます。」


スタッフたちがそれぞれの視点から、今回のシュミレーションで気付き取った事や、来るべき開催に向けて想いを馳せているのが伺えたかと思います。僕もそれを肥やしに第一回の開催を迎えたいと思っています。


後編は、その後、ギャラリーが完成を迎えた養源寺の会場を中心に、山田さん、住職さん、そしていわもとさん、善兵衛さんにお話しを伺っていきます。

どうぞご期待ください。


(前編のルポは10月8日にインタビューしたものを元にしております)


※ご意見ご感想は下記メールまでお気軽にどうぞ。


&SCENE手創り市
うえおかゆうじ 




10月28日(日)バムクーヘン・ライブ 予約受付のお知らせと“季節をお土産”について

先日発表の&SCENE手創り市で行われるバムクーヘン・ライブについて、詳細&追加情報をお知らせします。


今回のライブ参加は「事前予約」と「当日受付制」の2パターンといたします。

事前にご予約の上、ご来場いただいた方には、
天然酵母パンのちいさなおみせ mignon(ミニョン) さんが作る
季節のお土産として「特製カンパーニュ」1個をお持ち帰りいただきます。

ネット予約は10月25日(木)締め切りです。

当日も「季節のお土産付きライブチケット」販売いたします。

おいしいお土産を持ち帰ることで、
今回のバムクーヘン・ライブをより特別なものとして記憶に留めて欲しい。
家族や友人、恋人と分け合いながらカンパーニュがかもし出す季節の味わいとともにライブの話で盛り上がる時間を持って欲しい。
そうした思いから“季節をお土産”を企画しました。


当日、食品ブースにも出展されるmignon(ミニョン)さんに、
秋の味覚を取り入れたカンパーニュ作りへの思いを語って頂きました。

「カンパーニュ。
都会に住むフランス人が故郷の田舎を思いながらつくった素朴なパン。
見た目はドイツパンのように硬そうで酸味がある印象があるかもしれない。

私は、バムクーヘンの音楽のように心にポッとちいさな灯が灯るような、
パンが口の中に入っても気持ちがやさしくなれるような、
そしてこのライブが行われた秋を思い出してくれるようなものに仕立てたかった。

酸味のない天然酵母、粗挽きのライ麦粉、全粒粉、和栗、胡桃
…それらが入った粗野だが味わい深いパンを口にした時に
ライブの感覚とそしてこのパンをトーストして蜂蜜を塗って
口に含んでみれば、ほくほくとした焼き栗を、
そして紅葉のこの季節を思い出してもらえたら
つくり手としてこんなに嬉しいことはない」



生地はmignonの定番の”カンパーニュ”。
その中に和栗と胡桃を入れて焼き上げました。
トーストするとより一層、栗のほくほくした感じを愉しめます。
 

【&SCENE手創り市 バムクーヘン・ライブのご案内】
開催日: 2012年10月28日(日)
開催場所: 養源寺・本堂
開催時間:
  ◆ 開場13:30 開演:14:00(1h)
    注・午後の部のみに変更となりました。
料金: 1,000円(季節をお土産「特製カンパーニュ」付き・

    ネットにて10月25日(木)まで、予約も承ります
     500円(ライブ鑑賞のみの場合・予約不要

※ライブは雨天中止に変更となりました。
※入場料は会場にてお支払いください
※お土産はお帰りの際にお渡しします
※ライブ会場となる本堂は飲食禁止とさせて頂きます

●予約方法●
予約ご希望の方は下記メールアドレスまで。
タイトルを「ライブ予約」とし、本文に
「氏名」「人数」「携帯電話番号」
を明記し、お申込みください。


&SCENE手創り市 ライブ担当
info@andscene.jp





はじめての企画展「HOUSE」展

10月28日に開催される&SCENE手創り市。
会場である養源寺さんには同じ頃、はじめての企画展が開催されます。

タイトルは
その名も

HOUSE  

ハウス展


会期は10月27日〜11月4日まで!!
最終日、11月4日は17時にて終了。
詳細は後日、「HOUSE」展特設サイトにてお知らせを致します。

ご期待下さい!!

&SCENE手創り市
名倉哲









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